こんにちは、ティーアドバイザーのMii(みぃ)@mii_teaparty です!
2023年10月29日(日)に「国産紅茶グランプリ2023」が開催されるのですが、この度、一般審査員として「オンライン審査」と「会場審査」の両方に参加させていただくことができたため、グランプリの内容や、審査の様子についてご紹介いたします!
日本一の国産紅茶(和紅茶)を決定するグランプリですが、応募すれば一般の方も参加できるので
「美味しい紅茶をたくさんテイスティングしたい!」
「まだ世に出回っていない紅茶を飲んでみたい!」
という方も、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?
YouTubeでも紹介しているので、こちらの動画もご覧ください!
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「国産紅茶グランプリ」とは?
「国産紅茶グランプリ」は、日本一の国産紅茶(和紅茶)を決める審査会です。
2015年から始まり、毎年、専門家と一般の審査員で日本一の国産紅茶を決定しています。
2023年は10月29日(日)に開催されます。(※一般審査の申込などは8月頃から応募開始)
開催地は、愛知県尾張旭市です。
「茶畑もない尾張旭市で、なぜ紅茶の審査会が?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、その理由は、美味しい紅茶が飲めるお店がたくさん集まっている街だからなんです。
尾張旭市には、日本紅茶協会が認定した「おいしい紅茶の店」が13店舗(2023年7月現在)あります。
実店舗数では、名古屋、大阪2市の15店舗に次ぐ第2位ですが、人口ひとり当たりに対してのお店の数は日本一なんです。
そのため、尾張旭市はまちおこしの一環として「おいしい紅茶のまち」を目指す取り組みを進め、「おいしい紅茶の店」人口比で日本一を12年連続で継続しています。
“まちおこし”の一環として開催されたグランプリですが、それまで全国的な審査会が無かった国産紅茶の世界に、人気投票による審査という概念を持ち込み、今では毎年国産紅茶の品質向上に大きな役割を果たしています。
審査内容
審査される茶葉はもちろん、国内で栽培・製茶された紅茶のみ。
商品化されていない紅茶の中から審査する「チャレンジ部門」と、すでに商品化された紅茶の中から審査する「プロダクツ部門」の2つの審査部門があり、それぞれグランプリを決定します。
まだ世に出回っていない紅茶の中からスターを見つけ出すようなワクワク感と、完成された商品の中からトップを競いあって決めるようなドキドキ感がありますね!
審査方法
審査は、まず専門家審査員による予選を行い、それを通過した上位10種類の茶葉が本選で審査されます。
本選(一般審査)は、専門家審査員と、一般の応募者による審査になります。
一般審査員は 特別な資格などは不要で、誰でも応募することができます。(※参加費がかかります)
一般審査員は実際に紅茶をテイスティングし、「おいしい(好き)」「ふつう」「おいしいと思わない(嫌い)」でそれぞれ評価を行います。
そうして投票された結果は、専門家審査員によるグランプリなどの賞の他に「一般審査員特別賞」として表彰されます。
専門家だけでなく、消費者目線の率直な感想でも評価されるのは、なかなか珍しいですよね!
一般審査には、グランプリ会場で審査を行う「会場審査」と、茶葉が届いて自宅で審査を行う「オンライン審査」の2パターンあります。
会場は愛知県尾張旭市なので、会場に行けない方はオンライン審査での参加がオススメです!
開催日の3週間前くらいに、自宅に審査キット(テイスティングカップと茶葉10種)が送られてくるので、期限までにテイスティングして、その結果を郵送・FAX・オンラインなどで送るという流れになります。
詳しい応募要項は、募集をチェックしてください。
>>国産紅茶グランプリ 特設サイト
ちなみに、会場審査ではチャレンジ部門とプロダクツ部門の両方を審査します。
オンライン審査では、どちらかの部門を選択して審査します。
募集は各部門定員30名ほど。定員に達し次第、募集締め切りとなります。
すぐに応募人数の上限に達してしまうので、参加したい方は早めに応募しましょう。
「オンライン審査」に参加してみた!
オンライン審査は今回、発売されていない茶葉を評価する「チャレンジ部門」に参加しました!
審査に使うのはプロ仕様のテイスティングカップ!
応募すると、自宅に審査キット(テイスティングカップと茶葉10種)が届きます。
審査用のテイスティングカップは、茶園の方や、ティーブレンダー、バイヤーなどのプロの方が使用するものです。
一見、普通の蓋付きマグカップのようですが、このカップが抽出用のポットになります。
普通のお店にはなかなか売っていませんが、紅茶の専門店や通販などで販売していることもあります。
テイスティングにはもちろん、一人分用のポットとしても使用できるので、気になる方は探してみてください。
茶葉は、産地や茶園などの情報が一切ない、番号だけ記載されたパックが届きます。
中身の茶葉がどの茶園のどんな茶葉かはグランプリ後に発表されますが、チャレンジ部門はまだ世に出回っていない茶葉なので、今後発売されて市場に出回るかかどうかは分かりません。
もしかしたら、ここで飲むのが最後になってしまう茶葉もあるかも…!?
しかも、プロダクツ部門の茶葉は商品として流通させるため、ある程度 大量生産が可能な茶葉となっていますが、チャレンジ部門の茶葉は商品化はされていないため、少量しか生産されない、質を重視した茶葉が多くエントリーされるそうです。
ちなみに今年は各部門 それぞれ約60種類の紅茶が予選に出品されたので、その中から選び抜かれた10種類ということになります。
そう考えると、とんでもないモノが手元に届いたんだな…と実感してしまいます。貴重な紅茶をいただけるありがたい機会ですね!
テイスティング方法
①テイスティングカップに茶葉を入れ、熱湯をカップ上部1cm程度のところまで注ぎます。
②フタをして、5分抽出します。
③フタを固定しながら、ボウルに茶液を注ぎます。
※茶液が結構こぼれやすいのですが、同じ条件でいくつもの茶葉を効率よく抽出し、茶殻までチェックできるようなテイスティングのための作りになっているので、慣れるまではびちゃびちゃになりがちです…。お盆などを下に敷いて実施するのがおすすめです。
④カップをボウルに固定し、10〜20秒ほどこのままにして、茶液を残さずボウルに注ぎます。
⑤カップを逆さまにしてフタに茶葉を載せたら、テイスティングの準備は完了です。
⑥スプーンでひとさじ口に含んで、香り、コク、渋みなどをチェックします。
口に含む時は、ズズズッと空気を含むように音を立てて吸い込みます。
こうすることで霧状になった茶液が口の中に広がり、香りが鼻腔へ抜けていくので、瞬時に味と香りを判断できます。
上記の手順で10種類、ひたすらテイスティングしていきます。カップは1つしかないのでなかなか大変な作業です。
もしオンライン審査に参加する場合は、それぞれ同じ条件で淹れないといけないとういうのと、比較が難しくなってしまうので、たっぷり時間を取れるタイミングで行うのがオススメです。
審査には直接関係ありませんが、紅茶の水色(すいしょく)や茶殻の状態を見たり、紅茶を注ぎ終わった後の空のティスティングカップから立ち上がる香りを嗅いでみるというのも、楽しみ方のひとつです。
テイスティングカップを使用する際はぜひ、こういったことにも注目してみてくださいね。
チャレンジ部門 個人的TOP3の茶葉はこちら
一般審査では順位まではつけず、また「おいしい」の評価をつける茶葉の数は制限されていませんが、個人的に特に美味しいと思った茶葉TOP3は、C-1、C-3、C-10の茶葉でした!
自宅での審査時点では、まだ中身の茶葉がどこの茶園のものなのか、分かっていません。
会場で結果発表があるまで、ドキドキです!
「会場審査」も参加してみた!
会場は尾張旭市
このような審査会に参加するのは初めてだったので、せっかくなら会場審査も体験してみたい!と思い、グランプリ運営事務局に「オンライン審査・会場審査の両方に参加申し込みしても良いか」を問い合わせたところOKだったので、行ってきました!
会場は尾張旭駅から徒歩10分程度の場所にある「尾張旭市中央公民館」です。
会場では一度に20種類の紅茶をテイスティング!
事前に問い合わせたところ、会場内の様子は掲載不可とのことでしたのでイメージ画像でのレポートとなりますが、上図のように、各部門10種類(合計20種)の紅茶をテイスティングして審査していきます。
会場では大人数に用意するため小さいプラスチックのコップに紅茶が入れられ、少量ずつ配られます。
そのため茶殻などを確認することはできませんが、オンライン審査と違い10種類の紅茶を一度にテイスティングできるので、比較しやすいです。
20種類の紅茶を全てテイスティングし終わると、投票結果の集計中には、専門家によって、グランプリに出品された茶葉の詳しい解説がされました。
そして集計後、その場でグランプリが発表されます。
プロダクツ部門 個人的TOP3の茶葉はこちら
順位 | No. | 香り・味わい 感想 |
---|---|---|
【1位】 | P-4 | 香りも味もかなりフルーティーで柑橘のような風味。少しグリーンな風味もあり爽やか! |
【2位】 | P-7 | 華やかな香り。渋みやコクが強く、ほのかな甘みも。ミルクティーにも合いそう! |
【3位】 | P-5 | 水色は黄色〜緑色で発酵度が低そう。香りも味も緑茶に近く、旨みがあり、清々しく爽やか! |
会場での写真を載せられないので文字だけですが、こちらもテイスティングした時に感想をメモし、結果発表前に個人的TOP3を決めていました。
オンライン審査と会場審査、どちらがいい?
オンライン審査だと、テイスティングカップを使い、淹れたてがテイスティングできます。
ただしテイスティングカップが一つしかないので同時に香りや味の比較ができず、自分で順番に10種類の紅茶を淹れなければいけないのでかなり時間がかります。
また、オンライン審査はチャレンジ部門とプロダクツ部門のどちらかしか選ぶことができません。
会場審査だとチャレンジ部門とプロダクツ部門の両方を審査でき、一度にまとめてテイスティングできるので比較しやすいです。
ただし、会場までの移動費と移動時間が必要になる上、淹れたてから少し時間が経って温度が下がってしまうため、香りや味の感じ方がオンライン審査と少し違う印象になる場合があります。
どちらの方がいいかは人によるため、自分の都合の良いほうの審査に参加すると良いですね。
国産紅茶グランプリ2023 結果発表
結果は会場審査の日の夜、発表されます。
グランプリは会場の専門家審査員と一般審査員の評価を合わせ、点数の高いものが選ばれます。
結果は…
チャレンジ部門 | No. | 茶園 |
---|---|---|
グランプリ | C-3 | 木下園製茶工場 |
準グランプリ | C-1 | 清水園製茶工場 |
準グランプリ | C-10 | 武田製茶農場 |
なんと、チャレンジ部門については、グランプリと準グランプリの順位が逆でしたが選んだ茶葉が上位3つに入賞していました!
いつもいろんな紅茶をレビューをして自分なりに評価していましたが、こうして専門家や一般の審査員の方との感覚や評価の観点が近いことがわかって、少しホッとしております…笑
続いて、プロダクツ部門の結果は…
プロダクツ部門 | No. | 茶園 | 商品名 | 香り・味わい |
---|---|---|---|---|
グランプリ | P-6 | 釜炒り茶柴本 | 蜜香茶 まきのはらわせ | 甘みと旨みが強く、後味すっきり! |
準グランプリ | P-3 | 清水園製茶工場 | 埼玉夢紅茶つゆひかり | 香りは爽やか系。渋みしっかりで旨みも! |
準グランプリ | P-2 | 中村農園 | 土山紅茶 香駿 夏摘み | 甘く香ばしい香り。旨み(塩味)があり少し爽やか! |
残念ながらプロダクツ部門のほうは、グランプリと一致ならずでした…。
No. | 茶園 | 商品名 | 香り・味わい 感想 | |
---|---|---|---|---|
1位 | P-4 | うの茶園 | 手摘み紅茶もう大変 | 香りも味もかなりフルーティーで柑橘のような風味。少しグリーンな風味もあり爽やか! |
2位 | P-7 | 井村製茶 | 金谷和紅茶ももかPremium SF-4F | 華やかな香り。渋みやコクが強く、ほのかな甘みも。ミルクティーにも合いそう! |
3位 | P-5 | さしま茶吉田茶園 | TEA IZUMI 1st No.1 Premium 2023 | 水色は黄色〜緑色で発酵度が低そう。香りも味も緑茶に近く、旨みがあり、清々しく爽やか! |
ですが、ここに入っていないものも含め、どれもとっても美味しい紅茶です!
そして個人的TOP3に吉田茶園のIZUMIが入っていたことになんだか納得…
というのも、昨年の「本当に美味しいおすすめ紅茶TOP10」にも吉田茶園の「IZUMI 1st No.1 Premium」を入れていたので、やっぱり私の好みはブレていないなと再確認できました!笑
その他の結果は、ぜひ国産紅茶グランプリの特設サイトにてご確認ください。
>> 国産紅茶グランプリ2023 特設サイトはこちら
まとめ
国産紅茶グランプリについて、ご紹介しました。
- 国産紅茶グランプリは、日本一おいしい国産紅茶を決める品評会。
- 審査は専門家の評価だけでなく、一般の応募者による審査も行われる!
- 一般審査の応募には特別な知識や資格は必要なし!誰でも可能!(※参加費が必要。早い者勝ち!)
- 審査は会場審査とオンライン審査の2通り。
なお、プロダクツ部門の紅茶はお店や各茶園の通販サイトで購入することが可能です。
日本でTOP10に入るほど美味しいと評価された国産紅茶なので、審査に参加できなかった方もぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?
また、2023年11月12日(日)には「紅茶フェスティバル in 尾張旭 2023」が開催され、国内外から紅茶が集結します。
会場では、国産紅茶グランプリでトップに選ばれた茶葉も販売されます。
まだアナウンスはありませんが、例年のグランプリ後の流れとして、トップに選ばれた茶葉は「TOP10アソートパック」として特設サイトで販売されることがあります。
日本一美味しいと言われる国産紅茶上位10種類が一度に楽しめるチャンスなので、審査に参加できなかった方もぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?
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